聲の形(3) (講談社コミックス)

著者 :
  • 講談社 (2014年3月17日発売)
4.13
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本棚登録 : 2112
感想 : 91
5

石田くんそんなイケメンでもないと思うんだけど、なんでもてもて?とか思ってたんですけど、多分彼、迷いがないんですな。普段の様子や素振りだけ見てると、元いじめられっ子だとはほぼ気づかれまい。わかりやすい卑屈さはないし、はっきりと拒否もする。悩んではいるけど、それは答えが出ないものに関してであって、わかっていること、決めたことに対しては、まっ直ぐで躊躇がないんですな。考え込みはしてもそれがネガティブに悩んでいるようには見えないというか。なんて言えばいいんだろう、あくまで何か自分にとっての打開策を見出そうとするような、後ろ向きな思考展開ではないというか。謝る時も躊躇いが見られないのはすごいと思った。自分の感情をストレートに投げつけられるっていうのは、ある意味自分勝手でもあるんだけれど。
なぜだかうじうじした感じはあんまりしないんだよなぁと不思議だったのですが、三巻まで読んでなんとなくそんな風に納得した。子供時代はまあ、子供だから仕方ない部分もあるとして、石田くんは潔い男だね。少なくとも一人の数年間を経て、そう成長してると思う。応援したくなります。

しかしそれはそれとして、植野さん、凄まじいな。キツイ娘だなとは思ってたけど、成長して拍車がかかってないかい?あれはもうツンデレなんてレベルじゃ・・・鬼デレ?デレてるとこなんてあったっけ・・・? あ、自転車で送ってもらった時のバツ付いてる笑顔は、自分の知ってる石田くんが戻ってきたことに対する笑顔なのかな?まさかあそこがデレ・・・? 客観的に見た上でどうにか植野さんの内心を推し量れるってレベルだから、石田くんは確かにわけわかんなかったろうな・・・

最後のあたりはいささか「早っ」と思わないでもなかったが、多分石田くんのしたことが嬉しかったろうことはわかるし、それがいくつか積み重なってのことなんだろうってこともわかるから、まあ幻滅するほどの急展開というわけでもなかった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 少年マンガ
感想投稿日 : 2014年3月18日
読了日 : 2014年3月18日
本棚登録日 : 2014年3月18日

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